副編集長の鎌田様作・アニメ版星のカービィ 第2期予想小説
第12話・後編
〜洗脳からの解放〜



 〜ウィザード・フォートレス 応接室〜

 デデデ城でカービィと洗脳された星の戦士二人による激しい戦いが行われているのと同じ頃。
 MTSの本拠地の応接室に先ほどグリルと彼女に拾われた山賊団ナイト・バンテッドのメンバーがこの後のことについて話すためにやってきていた。
「ふぅ〜、食った食った!」
「久々のメシでとにかく食べまくっちゃったダス…」
 ナイト・バンテッドのメンバーはMTSから出された食事をお腹いっぱいに食べたようで、満足していた。
 その横で、グリルと山賊団首領ヘビーナイトがこの後どうするのかを話している。
「(状況も状況で仕方なくワシたちは今宇宙で有名になっているMTS社に雇われたわけだが…)」
 ヘビーナイトが心の中で呟くとグリルがこの後のことについての話を始めた。
「ヘビーナイト。というわけで貴方たちは我が社に雇われた事になったわ。で、早速だけど仕事をお願いしたいのだけど…」
「ふむ。ワシらがMTS社の傭兵となってしまったからには、雇い主のどんな命令でも従わなくてはならなくなったな。そしてその頼み事とはなんだ?」
「明日、この本社にあるデリバリーシステムを使って惑星ポップスターに行き、そこにいる星の戦士たちを始末してほしいの」
「星の戦士?あの銀河大戦のときの生き残りがまだいたのか?」
「違うわよ!生き残りもいるけど私たちが今最も警戒しているのは次世代の星の戦士『星のカービィ』なの」
「星の……カービィ?いや、それ以前にお前たちは何故星の戦士の命を狙うのだ?」
「あ、言うのを忘れてたね。我が社の理想の世界を作るためにはどうしてもその星の戦士たちが邪魔だからよ。特に今指定した『星のカービィ』がね…」
「ほう」
「そういうこと。じゃあ明日惑星ポップスターにいる利用客のデデデ陛下から連絡があり次第貴方たちは出撃よ。今日のところは部屋を貸してあげるから、そこで武器の手入れなどの出撃準備をしてそのときまで待っててね。最後に、この依頼さえ完了すれば、私は貴方たちに約束の報酬金を差し上げるし、解放もしてあげるわよ。ついでにカービィ以外の星の戦士も見つけ次第抹殺しておくこと。ほら、この星の戦士のリストをあげるから。…最初で最後の任務ってところかしら?それじゃあね♪」
 ヘビーナイトはグリルから長々と話された後に星の戦士の顔写真などが載っているリストを渡された。
 そしてそのリストをじっくりと見た。
「(このピンク色で丸っこくていかにも弱そうな奴が『星のカービィ』…。しかし見た目がこんな弱そうな奴をMTS社は何故警戒しているのか見当がつかぬ…。もしかするとこいつは見かけによらず凄い力を秘めているとか…。それから仮面のようなもので武装した者たち…こいつらは元々はワシたちのような山賊…なわけないよな)」
 資料を見て考え事をしているヘビーナイトの横に髑髏のような顔をしている斧を装備した人物がやってきて資料を覗き込み、突然叫び出した。
「あーっ!!オヤビン、この女って確か…」
「ぬぅ?こいつは……ワシたちから散弾銃を盗んだ『鉄砲狩りの女』…!?」
 子分に言われてカービィと共に資料に載っていた女戦士・シリカの写真を見たヘビーナイトは驚いた。
 そしてまだその場から立ち去っていなかったグリルに女戦士(シリカ)のことについて聞いた。
「おい。こいつも…星の戦士なのか?」
「うん、そうね。貴方たち、この子に何かされたの?」
「ああ、あれは数週間前のことだった…。ワシたちはある星の鉄砲店を襲い、宇宙で凶悪な破壊兵器として登録され、調達する事が難しい12ゲージのリボルバーを持つ散弾銃を盗み、それを別の場所で売り払って多額の金を手に入れようとした…。しかし、そんなときにこの女が現れてワシたちに攻撃を仕掛けた後、その散弾銃を奪っていったのだ…。聞けば奴は宇宙中を渡り歩いて魔獣退治をしている他に犯罪組織を襲ってそれらから自分の趣味で集めている銃器などを盗んだりしているのだとか……。ワシたちはその日から運が悪くなり、最近は獲物や食料、金を調達する事ができずに惑星ケビオスで倒れそうになっていたのだ…」
「ふ〜ん、それで私に拾われたわけね…」
「ああ」
 ヘビーナイトたちの数日前の出来事を聞いたグリルは少し考えた。
「(この『ナイト・バンテッド』があの子一人に負ける程度の実力しかないなら星の戦士を始末する事は期待はできなさそうね…。まあ私もお兄ちゃんの言う事を聞いてこうしたわけだし、どうでも良いことだけど。それよりもお兄ちゃんの考えてる事ってこっちには分からない事も結構あるんだよね、特に今回は『こっちの都合が良いから宇宙各地にいる犯罪者、犯罪組織を仲間にしよう』なんていきなり言い出すものだから…)」
「おい、どうしたんだ?」
 ヘビーナイトに声を掛けられてグリルは考え事をやめた。
「あっ!じゃあ貴方たちの事情もよくわかったし、さっきも言ったように明日には出撃だからね!」
 グリルは適当な事を言ってテレポート能力で応接室から姿を消した。
 ヘビーナイトたちナイト・バンテッドのメンバーはグリルに紹介された部屋に向かうことにし、部屋から出て行った。


 デデデ城では、コピー能力を失ったカービィがナックルジョーとシリカの二人にいたぶられていた。
「姉ちゃん、このままじゃカービィが…」
「二人とも止めてよ!正気に戻って…お願い……」
「姉ちゃん、呼びかけても無駄だよ!あの二人は本人かどうかもわからないし、今は助けようがねぇ…。それよりもカービィが能力を得られるものを探さないと……」
 ブンの言う事にフームは少しの間の後に口を開き、新ワープスターを呼んだ。
「分かった、ブン。今はカービィを助けないとね……。あの二人からなんとか逃げないと…来て、ワープスター!」
 新ワープスターはカービィを襲っていたナックルジョーとシリカの二人に突撃攻撃を仕掛けた後、カービィを乗せて飛ぼうとしたが、新ワープスターがカービィを乗せている一瞬の隙を二人は見逃さず、カービィを新ワープスターから叩き落した。
「ぽよ〜!」
「そんな…嘘だろ?」
「カービィ、今はとにかく二人から逃げて!」
「ギャアウウウウウ!」
 カービィは何とか逃げようとするが、やはり二人の容赦ない攻撃から逃れる事はできなかった。
 カービィ、フーム、ブン、様子のおかしいナックルジョーとシリカは戦いをしているうちに、最初に武装したワドルディたちが待ち伏せをしていた場所に戻ってきていた。
 フームは戦いの様子を見ていたが、自分の足元に何かあるのに気づいた。
「(ワドルディたちが持っていたマシンガン…?これよ!)」
 フームはカービィがマシンガンを吸い込めたらと考え、マシンガンを投げつけてカービィに指示を出した。
「カービィ、これを吸い込んで!」
 フームが投げたマシンガンをカービィは吸い込んで飲み込み、新たなコピー能力を発動した。
 カービィはそのコピー能力を得た事で西部劇に出てくるようなテンガロンハットをかぶった姿になり、手にはリボルバー式の大型拳銃、『マグナムリボルバー』や『ハンドキャノン』と呼ばれるものが握られていた。
「ムッ、あれはガンマンカービィ!」
 フームとブンのところに突然メタナイト卿が現れた。
「メタナイト卿!それよりも、ガンマンカービィって?」
 フームが新しいコピー能力についてメタナイト卿に聞いた。
 メタナイト卿はガンマンカービィについての解説を始める。
「ガンマンカービィ、それはハンドガンやマシンガンといった銃器を吸い込む事によって得られるコピー能力……。手に持った大型拳銃から放たれる光弾は威力はもちろん、命中率も高くて非常に強力だ!」
 新たなコピー能力を得たカービィはナックルジョーとシリカの前に立った。
 しばらくはお互い相手の出方を疑っていたが、最初にシリカが飛び出してカービィに襲い掛かった。
 カービィは大型リボルバー拳銃を構えてシリカに向かって発砲をした。
 カービィの銃の威力の前にシリカは一撃で大きく吹っ飛び、空中に舞って頭から床に激突し、ダウン寸前になった。
 続いてナックルジョーがスマッシュパンチやバルカンジャブをカービィに向かって連発してきた。
 カービィは体術で攻撃をかわして素早くナックルジョーに銃撃を浴びせる。
「グゴオォォォォ!」
 ナックルジョーもカービィの銃撃には敵わず、シリカ同様吹っ飛ばされて空中を舞った。
「グウゥゥゥ!グウゥゥゥ!」
 頭をぶつけた二人は何故か狂ったような動きを始めた。
 ブンはこのことに気づき、一つの案を出した。
「姉ちゃん、メタナイト卿!奴ら、前も見たけど頭を何かにぶつけるとなんだか効いてないか?」
「それよ!カービィ、二人をもう一度攻撃して頭を地面にぶつけさせて!」
「ぽよ!」
 カービィはフームの言う事を聞き、また最初に飛び掛ってきたシリカに銃撃を浴びせた。
「ギャアウ!」
 フームたちの思惑どおりシリカは吹っ飛ばされて地面に頭部をぶつけてうつ伏せの状態で気絶し、体色が徐々に元の色に戻っていった。
「体色が変わった…?」
「姉ちゃん、あれは本人かもしれない!カービィ、次はナックルジョーの奴を…」
 ナックルジョーはやはり遠距離攻撃を連発してきた。
 カービィはナックルジョーの撃つ光弾を避けるので精一杯でなかなか銃を撃つチャンスがなかった。
「カービィ、攻撃を避けながら撃って!」
 カービィはフームの言うとおりナックルジョーが撃った光弾を横っ飛びで避けつつ銃撃をした。
 銃撃は見事にナックルジョーに命中、ナックルジョーも床に頭をぶつけて気絶した。
 そして、シリカと同じく体色がだんだん元に戻っていった。

 それから5分後。
 カービィ、メタナイト卿、フーム、ブンの4人は気絶したナックルジョーとシリカをフームの部屋に運び、その二人の傷の手当てをしたところだった。
 傷の手当てが終わってしばらくすると最初にナックルジョーの方が目を覚ました。
「あ…ここは一体……?え!?」
 ナックルジョーは状況を把握できず、周りにいたカービィたちを見て戸惑っていた。
 フームとブンの二人がそんな彼に声をかけた。
「ジョー、気がついたのね?貴方、なんだか誰かに操られていたみたいで、カービィを襲っていたのよ」
「え、そうなのか?全然わからねぇ…何をやっていたのかが……とりあえず…すまなかった…」
 ナックルジョーは操られていたときに何をやっていたのかが何も思い出せずにいた。
「いいのよ別に。貴方はこうして元に戻ってくれたわけだし…」
「で、フーム。俺の横にシリカが寝てるのだが…まさかこいつも?」
「ええ、そうみたい。彼女が意識を取り戻してからじゃないと詳しい事情はよくわからないけど…」
「うっ…」
 フームとナックルジョーが話している間にシリカも意識を取り戻したみたいだった。
 シリカもナックルジョーと同じく状況を理解できないようだった。
「…ジョー?それに皆!?どうしてこんなところに…」
 慌てているシリカにナックルジョーは聞き返す。
「そういうお前こそここで何してるんだよ…」
 フームも続いてシリカに話しかける。
「シリカ、貴方はジョーと一緒に何者かに操られていたのよ」
「そう、それで俺と一緒にカービィを攻撃してたんだってさ、俺は何も覚えちゃいないけど。お前は何か身に覚えがあるか?」
「え、私は全然…。それよりも、私が…ジョーと一緒にカービィを攻撃したの?」
「そうだよ」
 シリカの発言にナックルジョーが肯定する。
 するとシリカはカービィたちのほうを向いていきなり頭を下げ始めた。
「ご…ごめんなさい!操られていたとはいえ、皆を危険な目にあわせてしまって……。何度謝っても許してもらえないだろうけど…」
「ぽよ〜?」
「え…あ…あぁ……」
 カービィたちはシリカがすごく丁寧な謝り方をし始めたので何と言葉を返したらいいのかわからなかった。
 フームは困った表情でメタナイト卿を見るとメタナイト卿は話し始めた。
「彼女の仲間想いな性格が表れているのだろう…。彼女の母も仲間想いだった…母に似たのだな」
 フームはメタナイト卿の話に納得すると、ナックルジョーとシリカの二人にあることを聞いた。
「ね、ねぇ。貴方たちは操られていたときの記憶は無いみたいだけど、操られる前は何をしていたか覚えてる?」
 フームの聞いたことに最初に答えたのはナックルジョーだった。
「お、俺は…惑星アクアリスという場所で魔獣退治をしていたら、なんかいきなり妙な格好をした女が出てきて、そいつが俺に挑戦をしてきたものだから戦ったけど負けちまって…。気がついたらどこかの牢屋に閉じ込められていて…閉じ込められてからどれくらい時間が経ったかは忘れたけど、さっき話した女が次は不気味な格好をしたじーさんみたいのを連れて俺のところにやってきて…それから先は覚えてねぇや…」
 ナックルジョーの発言に気になる点があったのでシリカはそれに食いついて彼にそのことについて聞いた。
「ねぇ、ジョー。今、変な女って言ったよね?そいつって魔法使いみたいな格好をしてた?」
「え?まあそうだったような…」
「はっきりしてよ!」
「あぁ、そうだったよ!奴は魔女みたいな格好をしてたってば!(こいつを怒らせたりすると怖いからな〜…)」
 ナックルジョーの反応に思い当たる事があるのかシリカも自分がしていた事を話した。
「私も、ジョーが言っていた魔法使いみたいな格好をした女と同一人物かもしれない奴と会っているんだ…。私はジョーとは違って惑星メックアイという星で魔獣退治をしていたのだけれど、そこに魔法使いみたいな女がやって来て私はそいつと戦ったけど、まるで歯が立たなかった…。そのときはこの改造銃から撃ったミサイルを煙幕代わりにして逃げたのだけれど、逃げた先の工場で奴の手下と思われる2体の仮面をつけた魔獣みたいな奴が出てきて…。何とか倒したけど次はさっきの女が私の目の前に現れて、また戦いになったけど私はやられっぱなしで意識が遠くなって…。気がついたらジョーと同じようにどこかの牢屋にいて、それからまたあの女が変な奴を連れて私のところまでやって来て、それからは…。ジョー、その魔法使いのような女の名前って覚えてないの?」
「名前…か…。確か、『グリル』とか名乗ってたっけな…。で、お兄ちゃんがなんだとか言ってたような…」
 思い出したかのように抜けていた大事な部分を後から話したナックルジョーに対して、シリカは少し怒ったような口調で返答した。
「なんでそんな大事な部分を言わなかったんだ!?私があったのも『グリル』って奴だし、そいつはお兄ちゃんのことについて話していたぞ?」
 そんなシリカにナックルジョーは言い返す。
「『大事な部分を話さなかった』ってお前が俺に言えることなのかよ…」
「うっ…!」
 ナックルジョーの言っている事が図星だったシリカは黙り込んでしまった。
 二人に今まで黙って話を聞いていたフームが話し始めた。
「その二人が会った『グリル』っていうのは恐らく今こちらに侵攻を開始している新たな敵・MTSと関係があるかもしれないわ」
「え!?MTS?」
 フームの言った事にナックルジョーとシリカは首を傾げた。
「何日か前にピピ惑星からこのポップスターに逃げてきた女王ローナから聞いたのだけれど、今宇宙の色んな所で魔獣を送り込んで暴れさせているのは『魔導組織マルク・ザ・トリックスターズ』、通称MTSという奴ららしいの。奴らはもうデデデたちとは接触した疑いがあるけど、それはまだ決まったわけではないのよね…」
「すぐ近くにいるのに、何故まだデデデのおっさんとそのMTSが関係を持っているということがはっきりわからない状況なんだ?」
 ナックルジョーはカービィたちの身近にいるはずのデデデがまだMTSとどういう関係なのか知らない彼らに疑問を持って聞いた。
 しかしそれにフームはこう答えた。
「それが、デデデの部屋にはよくわからない結界みたいのが張られていて…入るにも入れない状況なのよ」
「脅して聞き出すとかはどうだ?」
 攻め込むのがダメなら結界から出てきたときに脅せばいいのではと考えたシリカが言う。
 フームは前の出来事からそれも否定した。
「あいつら、何を聞き出しても不自然な答え方をしてなにも言わないのよ…。それに今まで魔獣が襲ってきたけど、その現場にデデデは来なかったし…」
「それだけでもう決まったとも言えるかも知れないな。いくらなんでも怪しすぎるぜ、あのおっさん」
 フームの答えにナックルジョーはMTSとデデデが関係を持っていると断定しているようだった。
 フームはナックルジョーの言った事に頷いてから答えた。
「わかったわ。これからはデデデがMTSと関係を持っていると考えて行動しましょう。それから、メタナイト卿は何かMTSのことについて気になることがあるらしいのだけど…」
「メタナイト、それは一体…?」
「『気になること』ってなんですか?教えてください、メタナイト卿!」
 ナックルジョーとシリカはメタナイト卿にフームの言う『気になること』について聞く。
「うむ。組織名にある『マルク』とは、銀河大戦中の宝剣ギャラクシア奪還時に、私が惑星ハーフムーンに立ち寄った際に私とガールードを助けてくれたマジカルーマ族の少年と同じ名前なのだ…」
「メタナイト卿と母さんの知り合いの少年?その少年はどういう性格なんですか?」
 シリカは自分の母の知り合いと聞き、話の続きが気になって仕方が無かった。
 メタナイト卿は続けて『マルク』という存在について全て話した。
「カービィたちにはこれはすでに話した事だが…。銀河戦士団に協力的だった正義感の強いマルクという少年が、このようなことをしてるとは考えにくいのだ…。それからそなた達があった『グリル』という女が魔法使いの格好をしているのであったら、彼女もマジカルーマ族かもしれない…。そして私はグリルの言う『お兄ちゃん』がマルクである可能性も考えたが……それであってもやはり彼の性格から考えておかしい点がいくつも出てくる…」
「性格が変わった、って可能性もあると思うけどな。だって、メタナイトがそのマルクに会ったのってずいぶん昔の事だろ?時間が経てば考えが変わるって事もあるからさ」
「………」
 ナックルジョーの言った事にメタナイト卿は黙っていた。
 しばらくしてからフームが口を開いた。
「二人とも色々と有難う、今日はいい情報交換になったと思うわ。で、怪我が良くなってきたらこれから二人はどうするの?」
 ナックルジョーはこの後のことについての話をした。
「俺は一人でも宇宙を飛んでまた別の惑星に飛ぶ事ができるけど、シリカはそういうわけにはいかないからなぁ…」
「ジョー、私はしばらくこっちに残る事にするけど。ジョーはどうする?」
「う〜ん、俺もこっちに残ってみようかな…」
「やったあ!二人とも残ってくれるんだな!これなら百人力だぜ!」
「ぽよ〜!」
 ナックルジョーたちがププビレッジにしばらく残ると聞いたカービィとブンは嬉しそうに叫んだ。
「よし、オーサー卿たちには私のほうから連絡しておこう。お前たちが行方不明になっていたことを心配していたからな」
 メタナイト卿は現在の情報を報告するべく自分の部屋に戻っていった。
 こうして、カービィたちに洗脳から解放されたナックルジョーとシリカの二人が合流した。
 心強い味方が加わったが、果たして星の戦士たちはまだ謎の多い敵・MTSの野望を打ち砕く事ができるのであろうか………?




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